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heima

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since Jan 27,2010

カテゴリ:題詠blog2012( 107 )

081:秋   秋かぜにこころ疼きてわれはまだ何にもなれぬ北の大空
082:苔   胎動の後に流れし時ほどに溶岩覆ひ苔衣の厚し
083:邪   いいとこで赤信号が邪魔をして未来が少し離れてゆくよ
084:西洋  大西洋をひとたび行けば戻ることなしと期しつつ日は航(ゆ)きにけり
085:甲   排ガスに青春てふは汚されてどこまでもゆく甲州街道
086:片   片見月薄は真夜の海に泣きわれは北極星と向き合ふ
087:チャンス 見呆れつつシャッターチャンスを逃したれば補ふやうにうたなど詠ふ
088:訂   文脈に訂(ただ)されしあとをみとめれば健気なるかなおまへのメール
089:喪   幼馴染と会はずに暮らすわが町の駅前にできた喪場ありて
090:舌   にが虫を潰したやうな面持ちで巻き舌をんなの英語を聞きぬ
091:締   いっせいに遡りゆく血潮なり戸締りを不安に思ふとき
092:童   いちにいさん数え終えたらもういいかい?どこへかくれた童ごころは
093:条件  不自然な沈黙にフル回転で条件分岐を計算している
094:担   忽ちに通過点となる道を見返し担ぐ星座と知りぬ
095:樹   街路樹のつゆも動かぬきさらぎの窓辺に愁ふ彼方のいくさ
096:拭   加速せば重力にさへ逆らへる水玉模様が不意に拭はる
097:尾   パン屑にしたがひ白鳥いそいそと尾を振りながら歩み寄り来む
098:激   温泉の湯気も冷めたる更く夜に並び澄ませば激(たぎ)る川音
099:趣   まだ他人にうたを詠むとはよく言えず無趣味といへばつまらぬをとこ
100:先   先生と呼ぶ人われより若かりてゆっくり息を吸へなどと言ふ
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by ken_1997 | 2012-03-11 08:11 | 題詠blog2012
061:企   戦いはきらいだ。僕はぐグイグイといって夜間避行を企む
062:軸   歩道橋にのぼればいっそう栄えゆく春をのこして地軸のいたづら
063:久しぶり 久しぶりの君のれうりにささやかな旅の顛末などを添へつつ
064:志   理由ある拳とばかり君ひとり全霊の意志をつひに貫く
065:酢   勝者とはいかなるものか風一陣酢橘を揺らし夏に鮮やぐ
066:息   ため息に夜は滲めり君の名を唱ふこころをふたたび殺し
067:鎖   薄ぐれに孤児(みなしご)となる鎖(とざ)されし明かりを見つつこころを仕舞ひ
068:巨   巨ひなる訣別の痕を晒しゐて風のもたらす春の胎動
069:カレー 帰り来ば暗黙(ルール)も忘れ戸惑ひぬエスカレーターの立つ位置さへも
070:芸   芸のない返事ばかりじゃ紳士にはなれそうもないアフタヌーンティー
071:籠   夕雲に籠り暈(ぼ)けたる日輪のやさしきままにけふは極まり
072:狭   朝な夕なくれなゐの影さす山の狭間に暮らす夏はゆきたり
073:庫   恋人にはなれぬ異人さんの瞳(め)に青き風ふく赤レンガ倉庫
074:無精  童顔と云ふ人ありて無精髭生せば若きが良いなどと云ふ
075:溶   懺悔のみ浮き残りたり夕影を溶く薄くれなゐのみづうみの上
076:桃   扁桃の花にまろびぬ早春は少女の胸のふくらみのごと
077:転   目を遣ればゆるやかに星動きゐて自転の速度とわが息づかひ
078:査   査証(ビザ)を持ち並ぶ硝子の先つひに帰らぬ決意は現実となる
079:帯   うち震へつつゆるき陽にまもられて木ぬれはやうやく早春を帯ぶ
080:たわむれ 風に葉がたわむれてゐる一枚を隔ちて僕は仲間に入れぬ
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by ken_1997 | 2012-03-11 07:59 | 題詠blog2012
041:喫   日もまろびまう春ですねと窓ぎはの朝かげのなか珈琲を喫(く)ふ
042:稲   ももとせも変はらぬ空かキヤンパスに迷ひて偲ぶ早稲田の歌びと
043:輝   諍(いさか)ひを遠くに閉ざし暮れ方にいちだん輝ふみづうみの面
044:ドライ 遥遥と訪ひ来し人の手土産のスーパードライと柿ピーつまむ
045:罰   あどけなき少女のやうにいたづらな目をかがやかせ口もとの罰
046:犀   肌を刺す犀(するど)きひかり是非もなくいっぽんみちの陽炎を追ふ
047:ふるさと ゆるるかな光りをすくひ外つ国の空に重ぬるふるさとの歌
048:謎   アラビアの星が水面に反射して君の謎めく瞳(め)は透きとほる
049:敷   浪たてば飛沫の碧は空となれ千畳敷の遥か向かうへ
050:活   地を裂きて活くすがた斯く赤赤と業火のエイヤフィヤトラヨークトル
051:囲   追憶の暮れに囲はれ夜を一つ越えればわれをも人を忘れる
052:世話  愛犬の世話を焼いてるあどけなききみが笑へばやはらかな春
053:渋   yesしか選択肢のない返答を渋々すればわが意思と謂ふ
054:武   武士道の「ぶ」も心得ぬわれへ和の心を問ふな青き目のひと
055:きっと 体温をそっと分かちて反対の空にもきっと星があふれる
056:晩   くれなゐのアルプスを越えけふはゆく静まりかへる晩気(ばんげ)の靄よ
057:紐   ありふれた男じゃないと強がって躓くさきのほどけた靴紐
058:涙   かつて雨が僕を濡らしたことを忘れきみの涙をやさしく拭ふ
059:貝   生くわれもやぶれしものも浜かぜにひとしく吹かれ貝がらひとつ
060:プレゼント どんな顔するだろう 鞄の中のプレゼントが そわそわしてる
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by ken_1997 | 2012-03-11 07:58 | 題詠blog2012
021:示   寂ぶ風にこころは北を指し示す一番星の群青の空
022:突然  為す術もなくあはあはと夕立ちのごと突然の涙のひとよ
023:必   必ずと思へば思ふほど遠き灯は朧げに我を招きて
024:玩   ぬばたまの夜に呪(まじな)ふ人ありて妖しき月に玩(もてあそ)ばれり
025:触   青ふかきそのわだつみに散りばみぬ光りを浚ふ春かぜに触る
026:シャワー 立ちどまりいま迷ふ森 息ころし漏るるひかりのシャワーあかるく
027:損   ぬくもりが損なはれゆく夕かげはいよいよ吾をあきらむらしき
028:脂   物真似て深き燕脂をしらべつつ呑みては軽む身となりにける
029:座   飛び込めば良しと思へど座すままに巡るあしたへ冴えてゆく夜
030:敗   雪解けの流るるすゑのあは空は芽生ゆ無機なる心に敗れ
031:大人  大人しく宙(そら)を見つむる君の瞳(め)の奥の景色をさがしてみしも
032:詰   薄紅のみちの詰みゆく夕ぐれの湖(うみ)にいつかの千鳥のあそぶ
033:滝   ちひさなるわれらを震はす胎動の滝(フォス)幾輪の虹飾つつ
034:聞   酒を聞く独り夜長に恋ふこころ疼くこころを解きなぐさむ
035:むしろ 愁ふならむしろみづから去りゆきて夕星ひとつ君に捧げむ
036:右   つきなみな言葉ばかりを遊ばせて右にならへば同様のうた
037:牙   水無月の葡萄牙(ぽるとぐある)にも雨ふれば君を忘れて市電(とらむ)は揺れり
038:的   よどむ夜の一方的な解釈でありわがための歌は彷徨ふ
039:蹴   幾にちをともに送らむ夕なぎの湖(うみ)を蹴立ちて千鳥のゆきぬ
040:勉強  満空のこゑは時代に侵されて僕の勉強机が明るい
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by ken_1997 | 2012-03-11 07:57 | 題詠blog2012
001:今   人びとの離れゆく闇にゐ残りて今宵は白く纏まる吐息
002:隣   一段と青きはだちぬ無軌道に隣の空へわれはゆきたし
003:散   去ればつひ昨日(きそ)とも思ふいつぽんの道に散りばむ春夏秋冬(はるなつあきふゆ)
004:果   世のすべて果つればやむか君去りし道をおほへる春雨の音
005:点   あらはれる空のふもとのあまどひを伝ひて点と、点となりける
006:時代  潮騒のやはらぎを見る束の間に時代はそつとさらはれてゆく
007:驚   夢うつつ鶫(つぐみ)呼びたるこゑあればちさく驚く春の朝かな
008:深   ひとりさへまもれぬ俺の居どころをもとむれば青深まりぬ空
009:程   いつさいを語らぬ意志の戸の奥にひそみ如何程われを憾むか
010:カード 約束は守れさうにはなくなつて去年のクリスマスカードをしまふ
011:揃   なんならばぼくらは風にでもならう揃ひねころび見上ぐ春日に
012:眉   眉間(まみあひ)も倣ふがごとくゆつくりと解放されてゆく自鳴琴(オルゴール)
013:逆   逆襲はたっぷりつかう玉ねぎで十分だって君は知ってる
014:偉   偉くないのにまたひとつえらくなる 僕はふたたび旅にゆきたい
015:図書  図書室のきみの背中に悠々とひかりを孕むたそがれの雲
016:力   真夜中にあんたのせいといふような鈍きあかりの月の引力
017:従   無防備なまちなみを呑む夕影にわれも従ひ傾きゆきぬ
018:希   弥生つひたち君ぞあればと希(ねが)ひしも和らぐひかりに春を覚えり
019:そっくり 天(あめ)にふる光りの中にそつくりと飲まれてみれば春騒立ちぬ
020:劇   極天の凍ゆ星夜にあらはれて鮮やかに舞ふあふろら劇場
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by ken_1997 | 2012-03-11 07:57 | 題詠blog2012
完走しました。
途中「032:詰」を「015:図書」にトラックバックしてしまったことをお詫びします。
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by ken_1997 | 2012-03-11 07:53 | 題詠blog2012
先生と呼ぶ人われより若かりてゆっくり息を吸へなどと言ふ
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by ken_1997 | 2012-03-11 07:47 | 題詠blog2012
まだ他人にうたを詠むとはよく言えず無趣味といへばつまらぬをとこ
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by ken_1997 | 2012-03-11 07:47 | 題詠blog2012
温泉の湯気も冷めたる更く夜に並び澄ませば激(たぎ)る川音
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by ken_1997 | 2012-03-11 07:46 | 題詠blog2012
パン屑にしたがひ白鳥いそいそと尾を振りながら歩み寄り来む
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by ken_1997 | 2012-03-11 07:45 | 題詠blog2012