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heima

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題詠ブログ2012 (61~80)

061:企   戦いはきらいだ。僕はぐグイグイといって夜間避行を企む
062:軸   歩道橋にのぼればいっそう栄えゆく春をのこして地軸のいたづら
063:久しぶり 久しぶりの君のれうりにささやかな旅の顛末などを添へつつ
064:志   理由ある拳とばかり君ひとり全霊の意志をつひに貫く
065:酢   勝者とはいかなるものか風一陣酢橘を揺らし夏に鮮やぐ
066:息   ため息に夜は滲めり君の名を唱ふこころをふたたび殺し
067:鎖   薄ぐれに孤児(みなしご)となる鎖(とざ)されし明かりを見つつこころを仕舞ひ
068:巨   巨ひなる訣別の痕を晒しゐて風のもたらす春の胎動
069:カレー 帰り来ば暗黙(ルール)も忘れ戸惑ひぬエスカレーターの立つ位置さへも
070:芸   芸のない返事ばかりじゃ紳士にはなれそうもないアフタヌーンティー
071:籠   夕雲に籠り暈(ぼ)けたる日輪のやさしきままにけふは極まり
072:狭   朝な夕なくれなゐの影さす山の狭間に暮らす夏はゆきたり
073:庫   恋人にはなれぬ異人さんの瞳(め)に青き風ふく赤レンガ倉庫
074:無精  童顔と云ふ人ありて無精髭生せば若きが良いなどと云ふ
075:溶   懺悔のみ浮き残りたり夕影を溶く薄くれなゐのみづうみの上
076:桃   扁桃の花にまろびぬ早春は少女の胸のふくらみのごと
077:転   目を遣ればゆるやかに星動きゐて自転の速度とわが息づかひ
078:査   査証(ビザ)を持ち並ぶ硝子の先つひに帰らぬ決意は現実となる
079:帯   うち震へつつゆるき陽にまもられて木ぬれはやうやく早春を帯ぶ
080:たわむれ 風に葉がたわむれてゐる一枚を隔ちて僕は仲間に入れぬ
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by ken_1997 | 2012-03-11 07:59 | 題詠blog2012